塩野太郎
塩野太郎=1970年9月24日、愛知県豊橋市に生まれる。公立高校を卒業後、京都市立芸術大学の美術学部に進学。プロダクトデザインを学んだ後、日野自動車デザイン部に就職。21年間、商用車(トラック、バス)、ピックアップトラックなど数多くのプロジェクトに携わる。2014年7月、総合車両製作所にデザイナーとして転職し現在に至る。デザイナーとしての一面の他、ユニバーサルデザインのジャンルを超えた研究活動など幅広く活躍している。
大学に乗用車メーカーから非常勤の講師の方がみえて、スケッチとモデリングの授業がありましたが、月に数回だけだったので、カースタイリングを買い、スケッチを自己流で描いていました。なかなかパースが取れないので車に見えず、そのまま日野自動車に入社しましたが、優秀な先輩にコツを教えてもらうことにより、少しずつ上達していきました。先輩に教えてもらったのは、水平線の軸をどこに置いてあるのか強く意識しろ、ということでした。遠近法のロジックです。書き手の位置と対象物の関係、視点の位置、それを意識しながら描いていく。パースはロジックがわかるまで、そしてロジックが分かってから形に落とすまでに時間がかかりますよね。きちんと車に見えるかどうかはパースがきちんと取れているかによります。また車それぞれのパーツの比率を、きちんと守ることも教えてもらいました。それができていない状態でスケッチ検討会をすると、車に見えないのでしっかりと見てもらえません。描いた後に先輩にアドバイスをもらい、絵を直す、という繰り返し…全文を読む