Tullio Luigi Ghisio
Tullio Luigi Ghisio(トゥーリオ)=1967年トリノに生まれる。1986年にIAAD(工業デザインの専門学校)に入学。 在学中の1989年、ジウジアーロ率いるイタルデザインに入社。6年間の間、様々なプロジェクトを手掛ける。1995年9月、栗原典善が副社長を務めるデザインクラブインターナショナルに入社。その後、イタルデザインに戻りシニアデザイナーとして活躍。FIAT、JAC、ベルトーネ、I.D.E.A. Instituteと渡り歩き、デザインコーディネーターとしてStile Bertone S.p.A.で活躍。現在は、フリーのデザイナーとして独立し、世界中を忙しく飛び回っている。
わたしが学生の頃に、IAADにジウジアーロがスケッチを見に来ました。それをみて、イタルデザインに来いと言われたので、学生の分際でイタルデザインに働きに行くことになりました。自ら言いますが、学校では常にトップの成績でしたので。当時は17時までイタルデザインで働き、19〜23時は学校に行くという生活でした。イタルで働くのが夢だったので、大変という感情はなくとても充実していました。イタルデザイン時代の5年間はとても勉強になったと思います。その後、栗原さんの友人でトリノの有名なモデラー・バイオさんに紹介され、栗原さんと知り合うことができました。わざわざイタリアまで会いに来てくれて、面接してくれたのです。話を聞いているうちに日本に行けるチャンスが来たと、とてもエキサイティングに感じました。当時の日本、特にDCIはとても輝いていました。そして、皆スケッチがうまくてとても驚きました。壁中がスケッチで埋め尽くされていましたので、皆大変な量を描いていることがすぐに分かりました。イタルデザインから来てそう思うということは、当時のDCIのスケッチレベルは世界最高峰だったと…全文を読む