[2015史上最高を記録] アメリカ自動車販売が絶好調!今年も売れ続ける3つの理由とは。 | Car Design Academy [カーデザインアカデミー]|オンラインのカーデザインスクール

[2015史上最高を記録] アメリカ自動車販売が絶好調!今年も売れ続ける3つの理由とは。

こんにちは!カーデザインアカデミーです。

本日は経済面から切り込んでお話させて頂きます!

ロイターによれば、2015年度のアメリカの自動車販売は、史上最高を記録したとのことである。これは、過去最高だった2000年の記録を凌駕したもので、台数でみると1750万台と、2014年よりも約100万台多い販売台数だった。これは、2015年を通してのガソリン価格の低下、金融緩和、リース販売の増加、そして雇用環境の改善が原因だった。殆んど全ての自動車メーカーが、対前年比で大幅、又は、堅実な伸びを示したが、フォルクスワーゲンだけは、年後半に発覚したディーゼルエンジンの排ガスの虚偽報告というスキャンダル発生のために、他のどのメーカーよりも、成長が低くほぼゼロであった。

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Data from Automotive News

 

アメリカの消費者の嗜好は、SUV/ピックアップ・トラックに傾き、18.5%の増加を示した一方、セダン・ミッドサイズ・ハッチバックなどは、-3.2%の減少となった。例を挙げてみると、クライスラーのJeep は+24.9%、ランドローバーは+37.1%、GMCは+11.3%の増加だった。もう一つの特徴的なことは、より高価なモデルがより売れたということである。レクサスは+10.7%、ポルシェは+10.1%、インフィニティは+13.8%、スバルは+13.4%など、例を挙げれば限りない。

さて、この傾向が近い将来も続くのかという疑問が上がってくる。その質問に対しての、私の答えは、そうなると思う。それについては、理由が3っ挙げられる。第一に、原油の値段が更に値下がりしていることから、ガソリンの値段が継続的に安くなっているからである。昨年の12月から、現在1月の11日まで、1バレル$40だったものが、$32へと20%安くなっている。二番目は、アメリカの中央銀行のFRBは、昨年12月に7年ぶりに利上げに走ったが、それでも、金利は0.25%である。そして、今年中に3-4回の金利を上げたとしても、せいぜい1%ぐらいの金利水準になるのが精いっぱいで、1%の金利というのは、まだまだ金融は緩和されている状態といってよいからである。

更に、金利が上がらないうちに、借り入れて、クルマを買う駆け込み需要も発生するとおもわれる。三番目の理由としては、アメリカの雇用は、順調に拡大を続けており、インフレの心配もない状況である。これらは、全て、史上最高を記録した2015年と同じ経済環境である。

過去5年の原油の値段

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Data from Oil-price.net

それでは、その経済発展達成を困難にするリスクは何であろう。最初に考えられるのは、アメリカの株式市場の動向と、新興国市場の経済拡大の失敗がリスクとして取り上げられる。所謂、去年の8月に起ったチャイナリスクは、上海市場の株価が5000から3000まで、数週間のうちに下がった時、世界中の株価が暴落したことである。そして、この1月の第1週も、同じ様な、世界中の株価の下げが発生している。これは、大きなリスクである。2つ目のリスクは、中東で広がっている地政学的な混乱である。仮に、サウジアラビアとイランで紛争が発生するようだと、それは、原油価格の高騰を招くことになる。これも、上記に挙げた、2016年のアメリカでの自動車販売拡張のバラ色のシナリオを覆すことになる。

こういったことを考えるのは、貴方がクルマのデザインをするにあたってのコンセプト立案の時に、よくよく考えなければいけないことである。例えば、このアメリカで起こっているSUV/ピックアップ・トラックへの販売のシフトは、世界的な現象になるのだろうか?カーデザインというのは、カスタマーのニーズや、嗜好を探求するプロジェクトである。だからこそ、貴方は、就活の時、又は、社内のコンペの時に、競争相手より、スマートでなくてはならない。それこそまさに、消費者のトレンドや、自国や、グローバルの経済状況についての知識を持つことが要求されるのである。

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