エクステリアコース 最後のレッスン 01

このレッスンでは、「採用」にフォーカスしていきたいと思います。
早速ですが、皆さんにひとつ質問です。
「企業が採用する基準とはなんだと思います?」

  • デザインスキルが高い方?
  • アイディアがとても豊富な方?
  • コミュニケーション力が長けている方?

他にもたくさん皆さんの頭には浮かんでいるかと思います。
どれも正解です。それらを集約して、一言で説明すると、「あなたは会社に貢献できるか否か」という事です。

1, 会社に貢献できる人とは?

まずはあなた自身が、会社のデザインディレクターだったとしましょう。
どんな人材が欲しいか、想像してみて下さい。
十人十色の基準があると思いますが、おそらく採用した後に「どんな利益をもたらしてくれるのか」を皆さん考えたことでしょう。
まずこの事をしっかりと頭に入れておかなければなりません。

Car Design Academyでは、「デザインスキル」と「発想力」のある人が、自動車メーカーに貢献できる人として考えています。
カーデザインスキルに関しては一旦、割愛します。「発想力」について、少しお話していきたいと思います。

社会で昔から常に求められ続ける理念があります。それは「変革」です。少しここで自動車の歴史を振り返ってみましょう。
1769年に発明された蒸気三輪自動車が始まりと言われています。今では当たり前のように、ガソリン自動車が走っています。そしてハイブリットカー(HV)・電池燃料自動車(FCV)・電気自動車(EV)が過熱しています。さらに自動運転車という領域まで来ています。
時代と共にビジネスにおいて、「変革」をもたらす事が出来ない企業は、社会からおいていかれてしまいます。

では、どんな人材が変革をもたらすのか?
ここで「発想力」が大事になってきます。変革には、斬新なアイデアや、展開力が求められるのです。ただそれらはひらめきから生まれるものではありません。
誰もが知るエジソンは、1千以上の特許を取得しています。またピカソは生涯で2万点の作品を描いています。多数のアイディアをだせる事こそが大切です。
要するに、「アイディア」とは、「変革」をもたらしてくれる可能性がある、利益を生み出してくれる、会社に貢献できる人と言えます

2-1 どのように自分をアピールすれば良いか?

アピールできる場面や材料は、「ポートフォリオ」「自己PR 」「志望動機」「プレゼンテーション」「面接」「インターンシップ」等でしょう。どんな場面でも構いませんが、下記のような事はしていませんか?
新卒の場合、「私は◯◯が好きだから、御社の☓☓部署で△△の車開発に携わりたいです」
中途の場合、「私は◯◯の経験があるから、御社の☓☓部署で△△の車開発に携わりたいです」
という意味合いでアピールする人たちは、少し勘違いしているかもしれません。

会社側のニーズは考えていますか?
会社には目指す方向性が必ずあります。受ける側(新卒/中途)の希望するニーズも大事ですが、それだけではいけません。ただひとつ勘違いしないで欲しいのは、自分に嘘をついて会社側に合わせ、ごまをする行為をしてほしい訳ではありません。会社側の視点を持ち考える必要があるという事です。

ここからは、また違う視点に立ち、考えていきましょう!もしあなたが「デザインスキル」と「発想力」を兼ね備えているとします。それだけで採用されるでしょうか?採用されるかもしれませんが、採用されないかもしれません。では、採用されない理由は何でしょうか?
答えは簡単です。「一緒に働きたくない」という事です。
言い方が悪いかもしれませんが、会社は組織で成り立っています。多くの部署や人達と関わります。新車開発にもなれば、何千億という莫大な費用と多くの期間が費やされます。だからこそ「一緒に働きたい」と思わせる事もとても重要になってきます。
特に新卒であれば、完璧なスキルは初めから求められていません。あなたの3年後5年後の可能性が見られています。

2-2「一緒に働きたい」と思われるには、どうすればよいでしょうか。

皆さんの中には、人柄の良さと答える人もいるでしょう。確かに人柄の良さは大事です。ですが全てではありません。
いい人なだけでは、自動車はつくれませんからね。ではなんなのか?答えの1つに「コミュニケーション力」が挙げられます。
下記4つに分解して、ひとつずつ説明していきます。

  • 理解力
  • 察知力
  • 伝える力
  • 話術

【理解力】
質問の意図を考えるようにしましょう。皆さんは、的はずれな回答をしていませんか?
もし意図がわからない場合は、「それは◯◯という事でしょうか。」と素直にその旨を相手に聞く事は決して失礼な事ではありません。

ポイント:理解を深めるためには、会話のキャッチボールが一番重要です。

【察知力】
言葉にしていない、相手の意見や感情を読みとる能力であり、空気を読むという事です。
相手の表情、しぐさ、声などに注意し、この人は何を伝えたいのか、何をしたいのかを察知する能力は、良質なコミュニケーションにはかかせません。
理解力にも繋がる部分ですが、話をしていてまったく違う話の方向に進む事ってありませんか?最終的にあれ?なんの話していたっけ?などと。
そんな時は、自分が中心となり過ぎて、相手の本音や感情を察知してできていない状況なのかもしれません。

ポイント:独りよがりにならないようにしましょう。

【伝える力】
自分の思っていることや伝えたいと感じていることを的確に表現することです。
例えば、結論を先か後にするだけでも印象は大きく変わってきます。
基本的に簡潔に主旨を先に伝える方が、相手には伝わりやすいです。結論を後にする場合ですと、ダラダラと話が続いてしまい、話が脱線してしまうリスクが高いからです。

ポイント:結論は先に、結局何か言いたいの?という事にならないように意識しましょう。

【話術】
話が上手だなと思う方を、思い浮かべて下さい。
声の大きさ(強弱)はどうですか?
話すスピードはどうですか?
身振り手振りなどの、ジェスチャーはどうですか?

これは、上記で説明した内容が出来てからの、プラスアルファのテクニックです。とても難しい部分です。
詳しく知りたい方は、多くの書籍があるので、何か1冊読んでみてもいいかもしれません。

ポイント:まずは聞きやすい声の大きさ、スピードを意識できればOKです。

CAR DESIGN ACADEMY

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